SNSや園芸コミュニティ、大手知恵袋サービスに寄せられる観葉植物のトラブル相談において、全体の約4割以上を占めるのが害虫関連のSOSです。現場の声に耳を傾けると、「朝起きたらリビングの鉢植え周囲を小さな黒い虫が飛び回っていた」「テレワーク中にPC画面へコバエが寄ってきて集中できない」といった衛生面・精神的ストレスを訴える声が圧倒的多数を占めています。
園芸店の店頭取材や室内緑化の現場メンテナンス担当者の証言によると、室内で自然発生するかのように見える虫の正体は、主に「チバクロバネキノコバエ」などのキノコバエ類です。体長1〜2ミリ程度の非常に小さな飛翔昆虫で、網戸の網目をすり抜けて侵入するだけでなく、購入時の用土の中にすでに卵が産み付けられていたケースも珍しくありません。
キノコバエは人を刺すことはないものの、観葉植物の根に生える菌類(カビ)や土中の腐植質をエサにして増殖します。産卵からわずか数週間で成虫へと羽化し、1匹のメスが100個以上の卵を産むため、放置すれば爆発的に増殖します。現場の観察から明らかなのは、虫がわく原因は「植物そのもの」ではなく、「植物が植えられている環境と土の状態」にあるという冷徹な事実です。