昭和を代表する鬼才・勝新太郎の息子として生まれた鴈龍さん。父の圧倒的な存在感と天衣無縫な生き方は、幼少期から周囲の注目を一身に浴びる要因となった。しかし、その輝かしすぎる偉大な看板は、同時に若き日の彼にとって重すぎる枷でもあった。
1982年に映画『座頭市』で俳優デビューを果たしたものの、世間の目は冷ややかだった。「勝新太郎の息子」というレッテルは常に付きまとい、自らの実力で評価されることの難しさに幾度となく打ちのめされることとなる。父の背中はあまりにも大きく、その影から抜け出すことは容易ではなかった。