この独自のカルチャーが開花した背景には、日本の出版史に燦然と輝く金字塔の存在がある。1960年代後半から70年代にかけて、集英社が世に送り出した『週刊少年ジャンプ』は、まさに熱き男たちの主戦場だった。
その礎を築いた巨匠の筆頭が、本宮ひろ志だ。豪快かつ荒々しい筆致で描かれた『男一匹ガキ大将』は、一人の男が己の器量と拳一つで全国の男たちを惚れ込ませ、巨大な勢力を束ねていくダイナミズムを描き出した。既存の価値観を突き崩すそのパワーは当時の若者たちを狂喜させ、メディアの枠組みを超えた社会的現象へと昇華したのである。