館内に足を踏み入れると、徹底したリアリズムで構築された昭和レトロ展示の数々に圧倒されます。展示空間は「街角の風景」「家庭の日常」「乗り物と産業」など複数のテーマに分かれており、細部へのこだわりは目を見張るものがあります。
昭和日常博物館の見どころとして外せないのが、当時の生活様式を寸分違わず再現した「民家の居間」や「商店街の店舗」です。畳の部屋にはちゃぶ台と白黒テレビが置かれ、壁には当時のカレンダーや柱時計が掛かっています。駄菓子屋の店先にはガラス瓶に入った色とりどりの菓子やメンコ、ブロマイドが所狭しと並び、タバコ屋の窓口には懐かしい銘柄のパッケージがずらりと並びます。
また、技術史の観点からも貴重な昭和日常博物館のレトロ家電コレクションは圧巻の一言です。いわゆる「三種の神器」と呼ばれた白黒テレビ・電気洗濯機(手動絞り機付き)・電気冷蔵庫をはじめ、真空管ラジオ、足踏み式ミシン、ダイヤル式黒電話などが、当時の息遣いそのままに保存されています。単にショーケースへ陳列するだけでなく、実際に手が届きそうな距離感で生活空間の中に配置されているため、まるでタイムスリップしたかのような没入感を味わうことができます。