ネット上の質問サイトやSNSの投稿を分析すると、「目がない」に関して看過できない誤用や認識のズレが散見されます。特に注意すべき2つの誤解について解説します。
誤用パターン①:「興味がない」「眼中にない」という意味での誤認
一部の若年層を中心に、「目がない」を「目に留まらない=全く興味がない、関心がない」という意味だと勘違いしているケースが報告されています。例えば、「ファッションには目がない(=興味がない)」と言ってしまうと、本来は「大好物で夢中」という意味であるため、聞き手に180度正反対のメッセージとして伝わってしまいます。「興味がない」と伝えたい場合は、「関心がない」「疎(うと)い」「眼中にない」を正確に選ぶ必要があります。
誤用パターン②:目上の人物に対する不用意な使用
「目がない」という言葉には、「理性を失うほど夢中」「分別の喪失」というニュアンスが含まれます。そのため、取引先の役員や上司に対して「部長はゴルフに目がありませんね」と直接投げかけると、人によっては「自制心がない」「だらしない」という揶揄に聞こえてしまうリスクがあります。
ビジネスシーンで相手の嗜好を肯定的に称賛する場合は、「大変造詣が深くいらっしゃる」「格別のお好物と伺っております」といった表現に言い換えるのが社会人としてのスマートなマナーです。