独自の美学と職人技で熱狂的なファンを持つ「工房系ブランド」の動向も見逃せない。その筆頭格である土屋鞄製造所は、アーティストやデザイナーとのコラボレーションを通じて、絵画のような情緒ある限定カラーを展開し、毎シーズン争奪戦を引き起こしている。
工房系の限定モデルが春先の早い段階で完売する理由は、手仕事に依存する生産体制と厳格な素材調達にある。希少な革素材を均一に美しく染め上げる工程には高度な技術が必要であり、大量生産が構造的に難しい。そのため「受付開始から数日で受付終了」となるカラーが続出し、ラン活のスケジュールを前倒しさせる大きな要因となっている。狙っている工房系限定カラーがある場合、カタログ請求や事前試着を冬のうちに済ませ、受注初日に動くのが鉄則だ。