咳をすると背中が痛い原因とは?危険な兆候と受診目安を徹底解説

咳をすると背中が痛い原因とは?危険な兆候と受診目安を徹底解説

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背中の「どこが痛むか」によって、疑われる病態や警戒すべき疾患は大きく異なる。解剖学的な内臓配置や神経走行を踏まえ、痛みの位置ごとの特徴を整理した。

■ 背中の左側が痛む場合
左側の背部痛で特に警戒すべきは、心臓疾患と消化器系(胃・膵臓・脾臓)の病変である。狭心症や心筋梗塞、解離性大動脈瘤などの血管・心臓トラブルは、左肩から左背部、左腕にかけて締め付けられるような放散痛を生じさせることがある。また、急性膵炎や膵臓の病変は、みぞおちから左側の背中を突き抜けるような強い持続痛を引き起こす。咳によって左の肋骨や筋肉に過度な負荷がかかっているだけのケースもあるが、冷や汗や強い圧迫感を伴う場合は一刻を争う循環器疾患の可能性を考慮しなければならない。

■ 背中の右側が痛む場合
右側の背部痛は、肝臓、胆嚢、右肺・胸膜の病変が疑われる。胆石症や胆嚢炎では、右の季肋部(右あばら骨の下)から右肩甲骨の下部にかけて差し込むような痛みが放散する。また、右肺の肺炎や胸膜炎、自然気胸が右側に起因している場合も、咳や深呼吸に合わせて右背部に鋭い痛みが突き刺さる。

■ 肩甲骨の間・背中上部が痛む場合
僧帽筋や菱形筋の筋筋膜炎、胸椎の椎間関節症、あるいは気管・気管支の炎症が強く響いているケースが多い。咳をするたびに肩甲骨の内側が痛む場合、呼吸器感染症による気管支の過敏状態と、激しい咳に伴う上背部筋肉の過緊張が重なっている可能性が高い。

■ 背中下部・腰に近い部位が痛む場合
脊柱起立筋の肉離れやぎっくり背中のほか、腎盂腎炎や尿路結石などの泌尿器系疾患が疑われる。腎盂腎炎では発熱とともに背中下部を軽く叩かれただけで飛び上がるほどの激痛(叩打痛)が走るのが特徴である。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。