翻って、日本国内における認知の現状はどうだろうか。象徴的な指標となるのが、毎年数万人の参加者を集める特定非営利活動法人 東京レインボープライドの歩みだ。
代々木公園をレインボーカラーに染め上げるプライドパレードの現場では、ここ数年でパンセクシャルのシンボルである「ピンク・黄・シアン」の3色旗を掲げる参加者の姿が目立って増えた。LGBTという4文字の頭文字だけでは語りきれないグラデーションの存在を、日本の社会運動もまた力強く可視化し始めている。
職場のダイバーシティ推進や同性婚をめぐる司法判断など、社会制度の議論は今も過渡期にある。だが、若い世代を中心に「人を好きになるのに、わざわざ性別を理由にする必要はないのではないか」という皮膚感覚は、確実に根付きつつある。