朝青龍の母国モンゴルでの本名は、「ドルゴルスレン・ダグワドルジ(Dolgorsürengiin Dagvadorj)」という。モンゴルの伝統的な命名法では、ファーストネームが「ダグワドルジ」であり、「ドルゴルスレン」は父親の名前に父称を示す接尾辞がついたものだ。
この「ダグワドルジ」という名前には、チベット語由来の深い神聖な意味が込められている。「ダグワ」は「金剛(ダイヤモンドのように固く強いもの)」、そして「ドルジ」は「雷光」あるいは仏教法具の「金剛杵(バジュラ)」を意味する。すなわち、悪を打ち砕く「金剛雷」のような強固で絶対的な強さを表しているのだ。
相撲部屋である高砂部屋に入門した際、彼は「朝青龍明徳」という四股名を与えられたが、本名が持つ「打ち砕けぬ雷光」の如き勢いは、まさに彼の現役時代の破竹の快進撃そのものであったと言える。