ペナントレースを制し、セントラル・リーグの頂点に立つことの経済的価値は計り知れない。リーグ優勝を果たした瞬間、球団から監督へ支払われる報奨金は数千万円単位で跳ね上がる。短期決戦を勝ち抜き、日本シリーズを制覇して日本一の座を奪還すれば、さらなる特別ボーナスが上乗せされる仕組みだ。
それだけではない。チャンピオンフラッグを手にした指揮官には、オフシーズンのメディア出演、スポンサー契約、講演会依頼が殺到する。これら副次的な収益を含めると、優勝年度の実質年収は基本年俸の2倍近くまで膨らむ計算になる。グラウンドでの1勝が文字通り数百万円の価値を生むプレッシャーの中で、阿部慎之助はタクトを振るっている。