手軽に流行の服を着替え、不要になれば捨てる。こうしたライフスタイルを定着させたファストファッションの隆盛は、ファッションの民主化をもたらした一方で、耐久性の極端な低下を招いた。数回の洗濯で首回りが伸び、縫製がほつれる衣服は、もはやワンウェイの消耗品に近い。
この傾向をさらに加速させたのがEコマースの巨大プラットフォームだ。Amazonをはじめとする巨大オンライン市場には、無数のノーブランド品がひしめき合っている。クリック一つで翌日届く利便性の裏で、写真と実物のギャップに落胆するユーザーは膨大な数に上る。返品の手間や送料を考えると「安いから諦める」という選択肢を取る消費者が多く、この泣き寝入り構造こそが、粗悪な格安品ビジネスを延命させる温床になっている。