近年、この転換期を描いた作品がエンターテインメントの文脈で再び爆発的な関心を集めている。大ヒット作『ゴールデンカムイ』は、日露戦争からの帰還兵たちが抱えた深い精神的傷痍と、戦後社会での過酷なサバイバルをリアルに活写した。戦勝の熱狂から取り残された男たちの生々しい姿は、多くの視聴者の心を掴んでいる。
司馬遼太郎の金字塔を映像化した『坂の上の雲』もまた、NHKオンデマンドなどで根強い支持を誇る。さらにNetflixをはじめとするグローバル配信プラットフォームでも、明治末期の重厚な人間ドラマを題材にした作品群が国内外で高い視聴数を記録している。国家の急成長とその代償、激動の波に翻弄される個人の葛藤を描いた物語は、先行き不透明な現在を生きる私たちの感性に強く共鳴しているのだ。