敷居が高いと思われがちなクラシック音楽の世界において、高嶋ちさ子が圧倒的な大衆性を獲得している最大の要因は、この飾らない人間味にある。華やかなステージで奏でるヴァイオリンの超絶技巧と、実生活で見せる生々しくも温かい家族愛のギャップが、幅広い世代を惹きつけてやまない。
誰もが家族との関係や将来の介護に不安を抱える現代において、高嶋姉妹が示す「我慢せず本音をぶつけ合いながら支え合う」スタイルは、一つのリアルな道標として受け止められている。完璧な聖人君子ではなく、怒ったり笑ったりしながら共に生きる姿に、多くの人々が救われているのだ。