タイトルの「ミス・ブランニュー・デイ(Miss Brand-new Day)」は、「新しいもの(ブランド)ばかりを追いかける女性」のメタファーです。歌詞の全体像を読み解くと、桑田佳祐が大衆の薄っぺらな同調圧力をいかに冷徹な視線で見つめていたかが浮き彫りになります。
当時、ファッション誌『JJ』や『CanCam』に牽引された「女子大生ブーム」が社会現象となっていました。誰もが同じ海外高級ブランドのバッグを持ち、同じ髪型をして、メディアが作り出したトレンドを無批判に消費していく姿が街中に溢れていたのです。
桑田佳祐が描いたのは、そうした表面的なトレンドを纏うことでしか自己を証明できない人々の孤独と空虚さでした。「流行の服を着て、話題のスポットに繰り出すけれど、あなた自身のアイデンティティはどこにあるのか?」という問いかけは、聴く者の胸に鋭いトゲのように突き刺さります。