ふみふみ行動を観察する上で、飼い主が最も警戒すべき症状が毛布を噛みながら吸う「ウールサッキング(Wool Sucking)」です。
ウールサッキングとは、ウールやフリース、タオルなどの布製品をまるで母乳を吸うかのように激しくしゃぶり、場合によっては噛みちぎって飲み込んでしまう常同障害(強迫性障害の一種)を指します。特に生後4〜6週未満の極めて早い段階で母猫から離された個体や、シャムやオリエンタル系などの東洋種系血統に多く発現する傾向が確認されています。
最大の懸念は、噛み千切った布片の誤飲による消化管閉塞(腸閉塞)です。胃や腸に繊維が詰まると、頻回な嘔吐や食欲不振を引き起こし、緊急開腹手術が必要となるケースも少なくありません。
もし愛猫が「ふみふみ中に強い力で布地を吸い続けて涎で濡らす」「布を噛んで引っ張り、繊維を飲み込もうとする」といった兆候を見せた場合は、単なる甘えではなく明らかなストレスサインや強迫的行動と判断すべきです。対策として、対象となる毛布や衣類を物理的に猫の届かない場所へ片付け、噛み応えのある知育トイやキャットニップ入り玩具へと興味を逸らす工夫が不可欠となります。