「最初は、こんな田舎まで誰も来てくれないと思っていました」と、店主は照れくさそうに笑う。先代から店を引き継いだ当初は、客足が遠のき廃業も考えたという。しかし、地元で愛されてきたもつ煮込みのレシピを活かし、若者向けにアレンジを加えたことで運命が変わった。
店主が最もこだわっているのは、地元食材の消費だ。蕎麦粉は近隣の農家から直接仕入れ、もつも新鮮な県産品のみを使用する。店が繁盛することで、地元の生産者にも還元できる。「この店が、地域を元気にする小さなエンジンになれれば嬉しい」という言葉には、単なるビジネスを超えた郷土愛が滲む。