かつて1980年代から90年代にかけて、日本の夜を騒がせた集団の頭部を飾っていたのは、間違いなくこのヘルメットだった。耳当て部分の合皮と、内側に敷き詰められたコルク材。その独特のフィット感とチープながらも味のある質感が、今、デジタルネイティブの若者たちには新鮮に映っている。彼らにとって、これは「不良の道具」ではなく、親世代のカルチャーをハックした「究極のレトロアクセサリー」なのだ。
「逆に新しい」という感覚。TikTokで「#コルク半」のハッシュタグを検索すれば、パステルカラーに塗られた車体とコーディネートされたヘルメットの動画が数百万回再生されている。記者が取材した都内の19歳専門学生は、「親父の部屋にあった古い写真を見て衝撃を受けた。ダサかっこいいの極み」と語る。