近年、Netflixをはじめとするグローバル配信プラットフォーム発の映像コンテンツが隆盛を極める中、エンターテインメント業界におけるスチール写真の役割も劇的な進化を遂げている。桑島はキービジュアルやメイキングの枠に留まらず、映像の物語世界そのものを一撃で象徴するようなビジュアルを次々と提示してきた。
動く映像の連続性から、決定的な一瞬を「静止画」として切り出す作業は、極めて高度な物語読解力を要する。劇中の登場人物が背負う孤独や狂気を、一枚のスチールの中に濃縮して封じ込める手腕は、映像クリエイター陣からも絶大な信頼を獲得している。動画全盛の潮流にあって、静止画が持つ圧倒的な情報量と訴求力を再定義してみせた功績は大きい。