ネット上では「レイナという女性が個人的に詐欺を働いている」という見方が一般的ですが、調査報道のメスを入れると、より構造的で根深いカラクリが見えてきます。結論から言えば、「レイナ」は単独の人物ではなく、裏組織によって設計された架空のプロモーション用キャラクターである公算が極めて高いのです。
近年、ネットビジネス界隈では「フロント役のインフルエンサー(演者)」と「集客・販売・資金回収を担う実働部隊(バックオフィス)」を完全に分業化させた組織型マーケティングが横行しています。広告代理店関係者の内部証言によると、モデルや無名タレントを日給数万円程度で雇い、高級ホテルやレンタカーを背景に大量の写真・動画素材を一括撮影。その素材を使って別働隊のマーケターがSNSアカウントを運用し、あらかじめ作成されたスクリプトに沿ってLINEでカモを追い込んでいく手法が確立されています。
つまり、DMやLINEで親身な相談に乗っている「レイナ」は、実際にはシフト制で雇われた男性オペレーターや外注スタッフであるケースが珍しくありません。「女性同士だから安心して相談できた」という被害者の信頼そのものが、緻密なマニュアルに基づいて悪用されているのです。この「組織的な身代わり構造」こそが、追及を逃れやすくし、返金交渉を著しく困難にしている最大の盲点と言えます。