日本のビジュアル表現の骨格を作り上げた巨匠たちの存在も無視できない。手描きアニメーションの極致として自然の生命力や細部の質感を徹底的に描き出す宮崎駿の美学と、デジタル技術を駆使して光と彩度を極限までコントロールする新海誠のアプローチ。この対照的な二大巨頭の表現手法は、現代の映像制作業界全体に深い爪痕を残している。
イラストレーターやデザイナーたちは、彼らが打ち立てた美学を無意識のうちに手本としている。テレビ画面の一コマであっても、光の差し込み方や影のつけ方にストーリー性を持たせる工夫が施されるようになった。巨匠たちの審美眼は、日常的なテレビイラストのクオリティすら引き上げる原動力となっている。