「良い子」と「悪い子」の境界線とは?良い子症候群の罠と親の接し方

「良い子」と「悪い子」の境界線とは?良い子症候群の罠と親の接し方

「良い子」と「悪い子」の境界線とは?良い子症候群の罠と親の接し方の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

一方、大人の指示に従わなかったり、乱暴な言動や衝動的な行動を繰り返したりする「手のかかる子」は、どのような内面を抱えているのでしょうか。児童心理学では、子どもの問題行動に隠された理由の多くは「愛情の確認」または「過剰な苦痛の防衛反応」であると解釈されます。

家庭内での過度な制限や、兄弟間の比較による劣等感、あるいは学校での孤立などによって心が満たされないとき、子どもはあえて周囲を困らせる行動をとります。無関心でいられるくらいなら、叱られてでも親の関心を引きつけたいという「負の注目獲得」です。

ここで大人が最も犯しやすい過ちが、「あなたは本当に悪い子ね」「どうしていつも迷惑ばかりかけるの」という人格否定のレッテル貼りです。社会学におけるラベリング理論が示す通り、悪い子レッテルの影響は子どもの自己概念を完全に侵食します。

「自分は悪い子なんだから、どうせ期待されていない」「悪く振る舞うのが自分らしい」と自己暗示をかけ、結果としてさらに問題行動をエスカレートさせていく悪循環に陥ります。一度染み付いたレッテルは自己肯定感を将来にわたって著しく低下させ、社会人になってからの自己破壊的な行動や孤立を招く土壌となってしまいます。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。