桐朋女子高校音楽科に男子がいる理由とは?最新入試・偏差値と評判の真相

桐朋女子高校音楽科に男子がいる理由とは?最新入試・偏差値と評判の真相

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「桐朋女子高等学校音楽科」という校名を初めて耳にした人の大半が抱く疑問が、「なぜ女子校に男子生徒が堂々と通い、卒業証書を受け取っているのか」という点です。インターネット上の質問サイトやSNSでも毎年のように話題に上りますが、これは何かの手続きミスや近年のジェンダーレス化に伴う改編ではなく、昭和20年代の学校創設時にまで遡る明確な歴史的理由が存在します。

時計の針を1948(昭和23)年に戻すと、桐朋学園の音楽部門は、齋藤秀雄、井口基成、伊藤武雄、吉田秀和といった日本の洋楽界を牽引した巨頭たちによって創設された「子供のための音楽教室」から産声を上げました。この教室には、才能豊かな少年少女が集い、世界に通用する音楽家を早期から育てる実験的な試みが行われていました。

その後、生徒たちの成長に伴い正規の高等教育機関を設立する構想が浮上します。1952(昭和27)年に高等学校として認可を受ける際、既存の認可校であった「桐朋女子高等学校」の制度的枠組みを活用し、その中に「音楽科」を併設する形が取られました。しかし、音楽芸術の才能に性差を設けることは教育理念に反します。そのため、学校法人桐朋学園は文部省(当時)に対して特例措置を申請し、「普通科は女子のみ、音楽科に限っては男女共学」とする公認の設置認可を獲得したのです。

現在でも、仙川キャンパスに通う男子生徒の学生証や卒業証書には「桐朋女子高等学校音楽科」と明記されます。かつて男子生徒が「女子校出身」と揶揄されることもありましたが、クラシック音楽業界においてはこの名称こそがエリート教育を生き抜いた証として、絶大な信頼とステータスを誇っています。近年の男女比は、専攻楽器によって偏りがあるものの、学年全体では「女子およそ6〜7割、男子およそ3〜4割」で推移しており、弦楽器や管打楽器専攻を中心に多数の男子が切磋琢磨を続けています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。