「マクドナルド桜台駅前店 閉店 いつ」と検索する方の多くが驚く通り、同店がシャッターを下ろしたのは2015年11月15日のことでした。駅の改札を出てすぐという抜群のアクセスを誇り、平日の朝や夕方には多くの利用客で賑わっていた店舗が、なぜ姿を消すことになったのでしょうか。
地元では当時、「家賃の更新交渉が決裂した」「売上が激減したのではないか」といった憶測が飛び交いました。しかし、外食チェーンの動向を追う流通アナリストや日本マクドナルドの当時の経営計画を紐解くと、より根本的かつ全社的な構造改革が引き金となっていた事実が浮かび上がります。
2014年から2015年にかけて、日本マクドナルドホールディングスは品質問題や競合激化に伴う大幅な業績低迷に直面していました。当時就任したサラ・カサノバ社長兼CEOのもとで打ち出されたのが、「全国131店舗の戦略的閉店」を含む抜本的な事業再生計画です。この統廃合の対象となったのが、まさに桜台駅前店のような「敷地面積が狭く、客席数が限られ、厨房拡張やドライブスルー展開が不可能な駅前小型店舗」でした。
当時のファストフード業界では、客席の回転率に依存する旧来型の小型店舗から、ゆったりとした客席、モバイルオーダーの導入準備、デリバリー(マックデリバリーやUber Eats)のオペレーションをこなせるバックヤードを備えた大型店舗へのシフトが始まっていました。桜台駅前店は物理的に店舗拡張が難しく、将来的なデジタルシフトや多機能化に対応しきれないと判断されたことが、決定的な閉店理由となったのです。