十朱幸代の原点を振り返ると、父親は名バイプレイヤーとして知られた俳優・十朱久雄です。幼少期から演劇が身近にある環境で育ち、NHKの草創期を代表する名作ドラマ『バス通り裏』で本格デビューを果たしました。
若い頃の十朱幸代は、愛くるしい瞳と抜群のプロポーションで男性ファンを虜にし、清純派から妖艶な大人の女性まで幅広い役柄をこなすトップ女優へと駆け上がりました。映画『魚影の群れ』や『櫂』、舞台『奇跡の人』などでの熱演は高く評価され、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞や菊田一夫演劇賞など、数々の栄誉に輝いています。
「二世俳優」という甘えを一切許さず、誰よりも現場でストイックに台本と向き合ってきた姿勢が、半世紀以上にわたって第一線で愛され続けた理由です。