女優・永作博美の代表作として真っ先に挙げられるのが、2011年公開の映画『八日目の蝉』です。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、自らの子として育てながら逃亡生活を続ける主人公・野々宮希和子役を熱演しました。
狂気と無償の母性が入り乱れる凄絶な演技は観客と批評家の心を大きく揺さぶり、第35回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞をはじめ、キネマ旬報ベスト・テンやブルーリボン賞など、その年の主要な映画賞を総なめにしました。
さらに近年では、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』でヒロインの母親・岩倉めぐみ役を好演。ものづくりの街・東大阪で町工場の経営に奔走しながら家族を力強く支えるリアルな母親像を体現し、日本中の朝のお茶の間に深い感動を届けました。どんな役柄にも生命を吹き込み、観る者の共感を呼ぶリアリティこそ、彼女が名女優と呼ばれる所以です。