下処理で最も疑問を持たれやすいのが、「ホッキ貝のウロ(内臓)は食べられるのか」という点です。北海道の鵡川漁業協同組合や北海道ぎょれんが公開している公式の調理手順においても、「ウロ(黒い内臓)は美味しくなく、砂を多く含んでいるため必ず指で取り除くこと」と明確に指導されています。
ホッキ貝の足の真ん中に縦に包丁を入れて観音開きにすると、内部から濃い緑色や黒色のワタ(内臓)と砂袋が露出します。この砂袋周辺はジャリジャリとした不快な食感と生臭さの元凶となるため、親指の腹を使ってしごき出すように水洗いし、完全に洗い流してください。
また、ヒモ(外套膜)の下処理も味を左右する重要な工程です。ヒモの縁についている黒い薄膜や線状の汚れを指で軽くこそげ落とした後、適量の粗塩を振って優しく塩もみを行います。1分ほど揉むと白く濁ったぬめりとアクが出てきますので、これを冷水で一気に洗い流すことで、コリコリとした小気味よい歯ざわりと澄んだ磯の風味が完成します。