「お口の恋人」という情緒豊かなフレーズが生まれた背景を読み解く上で欠かせないのが、ロッテという社名そのものの由来です。創業者の重光武雄氏が会社を設立する際、強い感銘を受けたのがドイツの世界的文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの名作小説『若きウェルテルの悩み』でした。
作中に登場するヒロイン「シャルロッテ(Charlotte)」は、美しく誠実で、主人公ウェルテルをはじめとする多くの人々から永遠の憧れとして深く愛される女性です。重光氏は「このシャルロッテのように、国境や時代を超えてすべての人々から永遠に愛される企業にしたい」という情熱を込め、愛称である「ロッテ」を社名に採用しました。
つまり、ロッテという企業にとって「愛される存在=恋人」という概念は、創業当初からDNAに刻まれていた必然のテーマでした。「お口の恋人」というメッセージは、社名のルーツであるシャルロッテへのオマージュと完全に呼応した、まさに原点回帰の結晶だったのです。