シャネルが韓国のエンタメスターを重用し続ける背景には、冷徹なまでのグローバルビジネス戦略が存在します。
第一の理由は、アジア太平洋地域における圧倒的な発信力です。韓国カルチャーは現在、東南アジア、北米、ヨーロッパにいたるまで絶大な熱量を持つファンダムを形成しています。K-POPスターがパリのコレクション会場に登場するだけで、メゾンが得るMIV(メディア・インパクト・バリュー=広告換算価値)は数十億円規模に達すると算出されています。
第二に、ラグジュアリー消費の若年化への対応です。高級ブランドの顧客層が10代後半から20代へと広がるなか、NewJeansのミンジのような新世代アイコンの起用は、将来のコア顧客となる若年層とのエンゲージメント構築に不可欠な一手となっています。伝統を重んじつつも常に時代の最先端であり続けるシャネルにとって、K-カルチャーのスピード感と創造性は最良のシナジーを生み出しています。