ブータンの民族衣装が日本の着物に酷似する理由と着用の真相

ブータンの民族衣装が日本の着物に酷似する理由と着用の真相

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ブータンの民族衣装において、格式や社会的身分を最も明瞭に示すのが、公式の場で左肩から斜めに掛けるスカーフです。

男性用のスカーフは「カムニ(Kabney)」と呼ばれ、その色によって着用者の階級が厳格に定義されています。

・サフランイエロー(黄色):国王(ドゥク・ギャルポ)および最高僧官(ジェ・ケンポ)のみが着用を許される最高格式。
・オレンジ:閣僚(大臣)および最高裁判所長官クラス。
・ブルー(青):国会議員。
・レッド(赤):県知事(ゾン・ダ)や高級官僚(「ダショー」の称号保持者)。
・グリーン(緑):司法関係者・裁判官。
・ホワイト(白、両端にフリンジなし):一般市民・無位の国民。

女性用の肩掛け布は「ラチュ(Rachu)」と呼ばれ、赤地をベースに緻密な幾何学模様が手刺繍された豪奢な布を左肩に掛けます。

また、衣装の布地に用いられるブータン伝統衣装の柄の意味にも深い信仰と祈りが込められています。チベット仏教の法具を模した「ドルジェ(金剛杵)」文様は魔除けと不壊の真理を表し、「ペマ(蓮の花)」は清浄な心を意味します。特に東部クルテ地方で織られる「クシュタラ(Kishuthara)」と呼ばれる手織り布は、何ヶ月もの歳月をかけて織り上げられる芸術品であり、身につける人の精神的な徳を高めると信じられています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。