袋田の滝が持つ荒々しくも美しい景観の背景には、気の遠くなるような地球のダイナミズムが隠されている。この地は茨城県北ジオパークの重要なジオサイトに指定されており、地質学的にも極めて貴重なエリアだ。
滝が流れる岩壁をよく観察すると、ゴツゴツとした角礫が固まった火山角礫岩層でできていることがわかる。日本列島がまだ大陸の一部であった太古の時代、海底火山の活動によって堆積した地層が隆起と浸食を経てこの大段差を生み出した。自然の造形美を地球史のスケールで読み解くジオツーリズムの視点を持つことで、単なる名所観光にとどまらない知的好奇心が刺激される。