この詩の代名詞でもある「みんなちがって、みんないい」というフレーズ。単なる「個性尊重のスローガン」として捉えられがちですが、私と小鳥と鈴との考察を深めると、さらに一段深い思想が見えてきます。
詩の中でみすゞは、自分を小鳥や鈴よりも上に置くことも、逆に卑下することもありません。「飛べないけれど走れる私」「歌は知らないけれど美しい音を奏でる鈴」というように、欠点や限界も含めて存在そのものを丸ごと肯定しています。生物だけでなく、人工物である「鈴」にも命と同じような尊厳を見出している点が、みすゞ特有の卓越した感性です。
違いを排除したり、能力の優劣で序列をつけたりするのではなく、「それぞれが固有の役割を持ってそこに在る」という全方位の受容。これこそが、世代や時代を問わず人々の心を救い続ける核心です。