カプセルトイ筐体が立ち並ぶ秋葉原や池袋の現場を定点観測すると、こびとづかんのフィギュアに対するネットの反応と、実際のユーザー層の熱狂ぶりがありありと伝わってきます。かつて2000年代後半に絵本に親しんだ子どもたちが20代の社会人となり、自由になる可処分所得を手にしたことで「大人買い」が加速している現実があります。
現場で出会った20代女性の会社員は、次のようにその魅力を語ってくれました。
「子どもの頃は少し不気味で怖かったクサマダラオオコビトやリトルハナガシラが、デスクワークの合間に見ると不思議と癒やされるんです。スマホケースに挟んだり、職場のPCモニターの脇に置いたりすると、疲れた日常がクスッと笑える空間に変わります。見つけたら全種類揃うまで回さずにはいられません」
コミュニティや掲示板の書き込みを分析すると、単なるコレクターアイテムにとどまらず、自然界の風景やカフェのスイーツと一緒に撮影してInstagramやTikTokへアップする「ぬい撮り」ならぬ「こびと撮り」カルチャーが定着しています。この二次創作的な自己表現の欲求が、空前の争奪戦を現場で下支えしています。