ここで、これまでの捜査や取材で判明した手口と実態について詳細まとめとして記載しておこう。悪用されているのは、一見するとカメラとは判別できない日常品に擬態した機器だ。壁掛け時計、コンセントタップ、火災報知器のダミーケース、さらにはハンガーフックにまで超小型レンズが仕込まれていたケースが報告されている。
施術室は通常、利用者が衣服を脱ぎ、照明が落とされたりタオルで体を覆ったりする密室空間だ。この無防備な状況を狙う手口は非常に悪質である。防犯カメラの設置が規約上禁じられているプライベートエリアだからこそ、盲点を突いた犯罪が成立してしまうという構造的な弱点が浮き彫りになった。