現在でこそ活気を取り戻した名古屋の夜ですが、ここに至るまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。2020年春から始まった混乱のなか、東海地方の中枢である名古屋歓楽街が受けたコロナの影響は壊滅的でした。特に繁華街の中心部で報じられた栄のクラブにおけるコロナクラスターの発生は、ナイトレジャー業界全体へ強烈な逆風をもたらす契機となりました。
錦三丁目(通称・錦三)をはじめとするナイトクラブやバーは長期の休業要請に従い、売上激減とスタッフの雇用維持という二重苦に直面。しかし、現場の灯を消さないための取り組みは水面下で着実に続けられていました。独自の衛生管理ガイドラインの策定、医療専門家のアドバイスを受けたフロアレイアウトの改修など、試行錯誤を重ねた名古屋クラブの営業再開の経緯は、業界全体の安全基準を大きく底上げする結果となったのです。