そもそも、姓名判断という占術そのものの信憑性はどこまで信用できるのでしょうか。現代の客観的なデータ分析や歴史的経緯を踏まえると、姓名判断が当たらない理由や、運命に対して姓名判断が影響しない理由が明確に説明できます。
最大の理由は、「流派によって画数の数え方が全く異なる」という点です。日本の姓名判断には、主に次のような対立が存在します。
・旧字体(康熙字典)派:漢字の成り立ちを重視し、「さんずい」を水(4画)、「くさかんむり」を艸(6画)として計算する手法。
・新字体(現代表記)派:戸籍に記載された実際の筆順・現代の筆画通りに計算する手法。
・音霊・五行・天草派など:画数だけでなく発音の響きや生年月日との相性を複合させる手法。
同じ「池田」という苗字でも、さんずいを3画とするか4画とするかで総格が変わり、ある流派では「大吉」と診断される名前が、別の流派では「大凶」と判定される事態が日常茶飯事です。絶対的な計算基準が定まっていない以上、画数だけで人生の優劣が決まるという見方には合理的な根拠がありません。
さらに、明治時代以前の日本において庶民の多くは苗字を持っておらず、現在の姓名判断の体系が本格的に普及したのは明治から昭和初期にかけてのことです。数千年の統計学を標榜する解説もありますが、現代の学術的な統計分析において「画数と年収・幸福度の間に有意な相関関係はない」という結論が一貫して支持されています。