裸族生活の代表的な形態である「全裸就寝」には、睡眠医学の観点から明確な利点が指摘されています。人間の身体は、睡眠に入る過程で深部体温を約1度低下させる必要があります。パジャマや寝間着による熱のこもりがなくなることで体温下降が円滑に進み、入眠までの時間が短縮され、深いノンレム睡眠の割合が増加します。
しかし、その裏には看過できない衛生面のリスクが直結しています。成人は就寝中に約200ミリリットルから、夏場には500ミリリットル以上の寝汗をかきます。衣服という防護フィルターがない場合、汗、皮脂、剥がれ落ちた角質(1晩で約1グラム)がすべて直接シーツやマットレスに吸収されます。
衣服を着用している場合のシーツ洗濯頻度は週に1回程度が標準的とされますが、裸で寝る場合は「最低でも2〜3日に1回、理想は毎日」の交換が欠かせません。放置すれば、ダニの繁殖速度は衣服着用時の約3倍に跳ね上がり、黄色ブドウ球菌やカビが増殖して背中ニキビやアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルを誘発する原因となります。