SNSやビジネス掲示板、転職コミュニティを定点観測すると、課長代理に任命された当事者たちから複雑な本音が噴出しています。
「名刺に『代理』と付いたことで社外へのハッタリは利くようになったが、中身はプレイヤー業務に課長の雑用が乗っかっただけ。定時を過ぎても部下の相談に乗り、課長の資料を作り、実質的な労働時間は跳ね上がった。」(30代後半・IT企業)
「『管理職候補だから』と言われて手当が4万円ついたものの、残業代がつかなくなり、結果として係長時代より手取り年収が30万円減った。責任ばかり増えて割に合わない。」(40代前半・メーカー)
組織論の視点からこの現象を紐解くと、背景には日本企業特有の「ポスト不足」と「処遇としての肩書付与」の構造があります。バブル崩壊以降の組織スリム化により、課そのものの数が削減された結果、実力があっても空きポストがない優秀層を繋ぎ止めるため、「課長代理」という肩書を新設してモチベーション維持を図る企業が増加しました。
現場では「プレイヤーとしての高い成果」と「マネージャーとしての課長補佐」という二重の役割期待に晒され、過重労働と心理的プレッシャーを抱え込むケースが後を絶ちません。