工房の奥深くでは、季節ごとに趣向を凝らした限定フレーバーの実験が絶え間なく続いている。ある熟練の職人は、「繭の白は、どんな色にも染まる無限のキャンバス」だと語る。
春には摘みたての桜葉と発酵バター、初夏には摘みたての新茶と清涼感のある柑橘、秋には和栗と熟成ラム酒のアンサンブル。外側の無垢な佇まいからは想像もつかない重層的な香りのレイヤーが、口内でドラマチックに展開する。素材の風味を損なわぬよう、熱を加える秒数までミリ単位で制御される。ただ甘いものを食べるのではない。五感を研ぎ澄まし、四季の移ろいを舌で愛でる贅沢がここにある。