針を目にしただけで動悸や冷や汗、めまいを引き起こす「先端恐怖症」や迷走神経反射は、決して本人の気の持ちようなどではない。自律神経系が引き起こす正当な生体反応だ。こうした過度なストレスに対して、近年では積極的なペインマネジメントが導入されている。
小児科や特定の外来では、注射の約30分前からリドカインなどの局所麻酔テープやクリームを皮膚に貼付し、皮膚表面の知覚を完全に無感覚化する選択肢が定着し始めた。自費診療や事前相談が必要なケースもあるが、激しいパニックを伴う処置においては、こうした薬理学的手段を頼ることも標準的な医療オプションとして認知されている。