最大の難所であり、味の決め手となるのが門外不出と噂される特製和風ソースの設計だ。醤油、みりん、酒をベースに、すりおろした玉ねぎとリンゴをたっぷりと加え、隠し味に微量の白味噌とお酢、そしてトマトケチャップを忍ばせる。この絶妙なブレンドを中火でじっくり煮詰めることで、角が取れた深いコクとフルーティーな酸味が生まれる。
黄金比の一例として、醤油大さじ3に対し、みりん大さじ2、酒大さじ2、砂糖大さじ1、すりおろし玉ねぎ1/4個分、すりおろしリンゴ大さじ1、ケチャップ小さじ1、酢小さじ1/2を合わせる。これらを弱火でふつふつと煮立たせるだけで、驚くほど本物に近い風味が立ち上る。
そして肉汁を閉じ込める焼き方にも明確なロジックが存在する。フライパンを煙が出る直前までしっかり熱し、中央にくぼみを作ったパティを投入。強めの中火で約1分半、綺麗な焼き色がついたら裏返し、すぐに大さじ2杯の水を注ぎ入れてフタをする。弱火でじっくり5〜6分間蒸し焼きにし、火を止めて余熱で3分休ませる。この蒸気圧と休ませ時間が、ナイフを入れた途端に肉汁が溢れ出すジューシーな食感を生み出す鍵となる。