猿投山を快適かつ安全に歩き通すためには、低山ハイキングに適した正しい服装と装備の選定が求められます。「街歩きの延長」の服装で登ってしまうと、不快な汗冷えや転倒のリスクを抱え込むことになります。
登山道の路面状況は、序盤のアスファルト舗装から始まり、中盤以降は木の根が複雑に入り組んだ土の道、滑りやすい花崗岩質の岩場、段差の大きい木製階段へと変化します。靴底が薄く滑りやすいスニーカーは避け、グリップ力の高いトレッキングシューズやミッドカットの登山靴を選ぶことで、足首の捻挫やスリップを大幅に防ぐことができます。
服装の基本は「レイヤリング(重ね着)」です。綿素材のTシャツは汗を吸うと乾きにくく体温を奪うため絶対に避け、吸汗速乾性に優れた化繊やメリノウール素材のアンダーウェアを着用します。その上に通気性の良い長袖シャツを重ね、風や急な気温低下に対応できるウィンドブレーカーや防水透湿ジャケット(レインウェア)を必ずザックに忍ばせておきましょう。
水分補給に関しては、春・秋でも最低1.0L〜1.5L、夏場は2.0L以上の飲料水を携行してください。山頂に自動販売機や売店はありません。エネルギー切れ(シャリバテ)を防ぐための行動食(ナッツ、ドライフルーツ、羊羹など)と、万が一の下山遅延に備えた小型LEDヘッドライトをザックの底に入れておくことが、確実な安全マージンとなります。