骨は「刺激を受けると強くなり、使われないと急速に衰える」という生理的法則(メカノスタット理論)を持っています。宇宙飛行士が無重力空間で骨量を失うのは有名な事実ですが、地上でも座りっぱなしの生活を続けていると骨芽細胞への刺激が途絶えてしまいます。
手軽かつ絶大な支持を集めているのがかかと落とし運動効果です。背筋を伸ばして両足のかかとを上げ、ストンと一気に床へ落とすシンプルな動作ですが、このときに骨軸へ加わる自重の約3倍の垂直荷重が、骨細胞の受容体を刺激。骨形成ホルモンである「オステオカルシン」の分泌を促進させます。
具体的な実践手順は以下の通りです。
- 両足を肩幅に開き、背筋をまっすぐ伸ばして立つ(ふらつく場合は壁や椅子の背もたれに手を添える)。
- つま先立ちになり、かかとを限界まで引き上げる。
- 力を抜いて、かかとを「トスン」と床に落とす(1セット10〜20回を1日3セット)。
併せて取り入れたいのが、転倒リスクそのものをゼロに近づける骨折予防トレーニングです。太ももの大腿四頭筋を鍛える「スロースクワット」や、体幹バランスを養う「片脚立ち(左右各1分間)」を組み合わせることで、つまずきによる大腿骨頸部骨折などの重大な怪我を未然に防ぐ土台が完成します。