中森明菜のディナーショーを語るうえで外せないのが、国内トップクラスの価格設定と、それに見合う破格のラグジュアリーな空間構成です。過去に開催された全国ツアー型のディナーショーでは、名門ホテルの大宴会場が連日満席となり、歌謡界の冬の風物詩として定着していました。
なかでも象徴的な舞台となったのが、グランドプリンスホテル新高輪の「大宴会場 飛天」です。天井高約23メートルの壮大な空間にシャンデリアが輝く同会場は、彼女の華麗かつ憂いを帯びたステージングを最高峰の音響と照明で引き立てました。歴代の開催データと当時のチケット相場を整理すると、その圧倒的なプレミアム性が明確に見て取れます。
当時のチケット代金は5万円前後という高額設定でありながら、料理のフルコースやオリジナル記念品を含めた総合プロデュースとして高い満足度を記録しました。歴代会場を見ても、ハイアットリージェンシー京都やホテルナゴヤキャッスルなど、各都市の格式あるホテルが選定されており、空間全体が「明菜ワールド」を構築するための不可欠な要素となっていました。