セミの幼虫は、地上に出て羽化するまでの3年から7年もの長い歳月を土の中で過ごす。この事実こそが、都市部で採取されたセミを食べてはならない最大の理由だ。
都市部の公園や街路樹の土壌には、長年にわたって散布された防虫剤、除草剤、車の排気ガスに含まれる重金属、さらには犬猫の糞尿に由来するさまざまな細菌や寄生虫の卵が存在する。セミの幼虫はそれらを吸い上げた樹木のエキスを何年も摂取し続けて育つため、体内に有害物質を生物濃縮している可能性が極めて高い。火を通せば毒素や重金属が消えるわけではなく、加熱調理だけでは防ぎきれない健康危害が潜んでいるのだ。