本施設が画期的なのは、エリート学生のためだけの閉ざされた城郭ではない点だ。大学スポーツの社会的価値を地域へ還元すべく、一般公開プログラムや地域クラブとの連携枠が戦略的に整備されている。週末にはジュニア陸上教室や市民向けランニングクリニックが企画され、近隣の子どもたちがオリンピアンと同じトラックを駆ける機会が創出された。
地域大会やマスターズ競技会での一般利用についても、柔軟なスケジュール枠が確保されている。ロッカールームやミーティングルームを含む充実のホスピタリティエリアは、大規模な地域イベントを円滑に運営できるキャパシティを備える。大学と街がスタジアムを介して溶け合い、市民の健康増進と次世代の育成を後押しする。このオープンなスタンスこそ、新たな地域共生のあり方だ。