不動の王者である「から揚弁当」の牙城を崩すことは、社内でも極めて困難な挑戦だったに違いない。運営母体である株式会社プレナスのトップ、塩井辰男社長が掲げるのは、既存の枠組みに安住しない「ファストカジュアル」の思想だ。手軽でありながら、レストラン品質の驚きを家庭へ届ける。その意志が、この攻めの新メニューから痛いほど伝わってくる。
「定番だけではお客様の日常に埋もれてしまう。常に新しい熱狂を提供し続けることこそが使命だ」――かつて語られたその理念通り、開発チームは数千回に及ぶ試作を繰り返したという。長年愛されてきたから揚げの安心感をリスペクトしつつも、今回の限定作はアジアのエスニック要素や欧州の煮込み技術を大胆に融合。食べる者の好奇心を直接揺さぶる冒険的な仕立てとなっている。