皇室とハマナスの真実|雅子さまのお印に込められた感動の秘話と由来

皇室とハマナスの真実|雅子さまのお印に込められた感動の秘話と由来

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日本の皇族には、一人ひとりを象徴する植物や図案である「お印(おしるし)」が存在します。1993年、外務省の若きエリート外交官から皇太子妃(現・皇后)となられた雅子さまがご自身のシンボルに選定されたのが、バラ科の落葉低木である「ハマナス(浜茄子/浜梨)」でした。

当時の宮内庁記者クラブの報道記録や側近の回想録によると、お印の候補には温室で育てられる大輪の花や、より伝統的な雅やかな植物も挙がっていたと伝えられています。そうしたなかで、雅子さまが強く希望されたのが野生のハマナスでした。ハマナスは、強風が吹き荒れ、塩分を含んだ砂地という植物にとって過酷極まりない環境でも、地中深くに強靭な根を張りめぐらせ、初夏に鮮やかな紅紫色の美しい花を咲かせます。

「どんなに厳しい環境であっても、地に足を着けて力強く生きていきたい」――。外交官としての華々しいキャリアを手放し、古くから続く皇室という前例のない世界へ飛び込む決断をされた雅子さまにとって、ハマナスの持つ野生の生命力は、自らを鼓舞する確固たる道標でした。

さらに注目すべきは、ハマナスの花言葉です。一般に「悲しくそして美しく」「照り映える容色」「旅の楽しさ」などの意味を持ちます。一見すると切なさを帯びた響きを含みますが、海を越えて世界を舞台に活躍された雅子さまの国際性と、これから始まる未知の皇室外交への旅立ち路を暗示しているかのようでもあります。気品と力強さを兼ね備えたその姿は、まさに新時代の皇太子妃像として国民の心に深く刻まれました。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。