執行猶予付き判決が確定した後、高樹氏が向かったのは東京ではなく、事件の現場となった石垣島でした。世間からの猛烈なバッシングを浴びながらも、彼女は島から逃げ出すことなく、自ら立ち上げた宿泊施設「キャンピングリゾート 虹の豆」(後に『虹の豆 エコ&ウェルネスリゾート』等へ改称)の再建と運営に没頭していきました。
この施設は石垣島の雄大な自然に囲まれ、プライベート感のあるコテージやテントサイト、オーガニックな食事を提供するエコリゾートとして設計されていました。大手旅行予約サイトや宿泊レビューを丹念に追跡・検証すると、実際の宿泊客からの評価は意外なほど高い水準を維持していました。
「オーナーの高樹さんがとても気さくで、島の見どころや自然との向き合い方を丁寧に教えてくれた」「部屋は清潔に保たれており、都会の喧騒を忘れて星空を眺めるには最高の環境」といった、純粋なホスピタリティを称賛する声が多数を占めています。メディアで報じられた「大麻で逮捕された元女優」という刺激的なバイアスとは裏腹に、現地での彼女は草むしりや客室清掃、リネン交換などを自らの手でこなす誠実な宿の管理人として日々を過ごしていました。
一方で、島内住民との関係性は一筋縄ではいきませんでした。保守的な風土が残る八重山諸島において、薬物事犯による逮捕歴は小さくない影を落とします。地元の古参住民からは「観光の島としてイメージが悪化するのではないか」「大麻推進派の怪しい連中が集まる拠点になってほしくない」という冷ややかな視線や懸念が投げかけられていたのも紛れもない事実です。高樹氏は地域の清掃活動やボランティアに地道に参加することで、長い年月をかけて少しずつ信頼の修復に努めていきました。