実際のアンダーグラウンドフォーラムでは、どのようなモノが売買されているのでしょうか。国内セキュリティ企業のフォレンジック調査官の手記や国際カンファレンスの報告によると、2026年現在、取引の主流は「不正取得された企業アカウント情報」と「個人情報流出データ」にシフトしています。
大手ECサイトや金融機関から漏洩したクレジットカード情報、氏名、電話番号、マイナンバーなどのリストは、1件あたり数十円から数百円という信じられない安値でバルク販売されています。また、近年猛威を振るう「RaaS(Ransomware-as-a-Service:サービスとしてのランサムウェア)」のプラットフォームも活発に稼働しており、標的企業から盗み出した機密データを人質にして身代金を要求する「リークサイト」が次々と開設されています。
SNSや知恵袋などでは「映画のように銃や危険ドラッグが並んでいるのか」といった素朴な疑問が見られますが、現場の実態は極めて冷酷でビジネスライクなサイバー犯罪のエコシステムです。売買されるデータの多くは、標的型フィッシングメールやアカウント乗っ取りの元凶として即座に悪用され、巡り巡って一般市民の資産を脅かしています。