サブタイトルが「城之内死す」である以上、初見の視聴者が「城之内は本当に死んでしまったのか?」と疑念を抱くのは当然の反応といえます。結論から言えば、城之内克也は死亡しておらず、確実に生存しています。
この戦いは、巨大飛行船バトルシップの特設リングで行われた「バトルシティ編 決戦」の準決勝第1試合でした。対戦相手は、三大幻神の一角「ラーの翼神竜」を操り、敗者に精神の崩壊や死をもたらす「闇のゲーム」を仕掛ける最凶の敵・闇マリク。デュエルのダメージが現実の肉体損壊や精神的苦痛としてフィードバックされる極限状態のなか、一般人である城之内は凄まじい痛覚に晒され続けました。
デュエルの終盤、闇マリクはラーの翼神竜の特殊能力「神不死鳥(ゴッド・フェニックス)」を発動。神の超高熱の炎が城之内のモンスターと彼自身の肉体を焼き尽くします。通常の人間であれば精神が焼き切れて即死・ショック死していてもおかしくない負荷を受けながらも、城之内は驚異的な不屈の精神力で立ち上がり、攻撃力100の「鉄の騎士 ギア・フリード」を召喚しました。
この瞬間、闇マリクのフィールドはがら空きであり、ライフポイントはわずか数百。ギア・フリードによるダイレクトアタックを口頭で宣言するだけで、城之内の完全勝利が決まる局面でした。勝利を目前にして狼狽し、恐怖に顔を歪める闇マリクに対し、城之内は腕を突き出して攻撃の号令を下そうとします。
ところが、限界を遥かに超えて酷使されていた城之内の肉体は、攻撃宣言の言葉を放つ寸前で完全に活動を停止。その場に崩れ落ち、意識を失って卒倒してしまったのです。審判の磯野が駆け寄り、城之内の意識喪失を確認したことで下された判定は「デュエル不能による闇マリクの不戦勝扱い」でした。あと数秒意識を保っていれば神を倒していたという、痛恨の幕切れを迎えます。
デュエル直後は心停止寸前の危篤状態に陥り、医療設備を備えた船室へ運び込まれたものの、親友・武藤遊戯や本田ヒロトらの懸命な呼びかけ、そして本人の規格外の生命力によって一命を取り留めました。その後、決勝トーナメントの遊戯と海馬瀬人の激突、そして決勝戦の遊戯対闇マリクの戦いを見届けるべく、包帯姿で元気に復活を遂げています。つまり、サブタイトルは「生死の境を彷徨うほどの極限状態に陥った」ことの劇的表現であり、肉体的な死を意味するものではなかったのが真相です。